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孫子「囲師必闕」 九変篇第八-1

軍師官兵衛 第13回・・。

久しぶりに 「孫子きた~~~~! 」 。

 

ということで早速解説をしたいと思います。

 

今回のお題は 「囲師必闕(いしひっけつ)」

 

官兵衛が「福原城攻め」で用いた戦法として有名だ。

敵を追い詰めても四方をすべて包囲するのではなく、必ず逃げ道をつくれというもの。

 

早速、原文を紹介したい。

 

【原文】

 

孫子曰、凡用兵之法、高陵忽向、背丘忽逆、絶地忽留、

佯北忽從、鋭卒忽攻、餌兵忽食、帰師忽遏、圍師必闕

窮寇忽迫、此用兵之也

 

【和訳】

 

孫子曰わく、凡そ用兵の法は、高陵には向かうことなかれ、

背丘には逆らうことなかれ、絶地には留まることなかれ、

佯北には従うことなかれ、鋭卒には攻むることなかれ、

餌兵には食らうことなかれ、帰師には遏(とどむる)ことなかれ

囲師には必ず闕き、窮寇には迫ることなかれ。

此れ用兵の法なり。

 

 

【解説】

孫子はいう、およそ戦争の原則としては、高い陵にいる敵を攻めてはならず、

丘を背にして攻めてくる敵は迎え撃ってはならず、

険しい地勢にいる敵には長く対してはならず、

偽りの誘いの退却は追いかけてはならず、

鋭い気勢の敵兵には攻めかけてはならず、

こちらを釣りにくる餌の兵士には食いついてはならず、

母国に帰る敵軍はひき止めてはならず、

包囲した敵軍には必ず逃げ道を開けておき、進退きわまった敵をあまり追い詰めてはいけない。

 

以上、常法とは違ったこの九通りの処置をとることが、戦争の原則である。

 

 

つまり、孫子の用法においての 「圍師必闕」は、

進退窮まった敵を救う方法であったのだ。

 

敵味方問わず、人の命の尊厳を大切にした官兵衛であったなら、

孫子の教えに習い、勝利のために敵将は討ち取っても、

その他兵士への温情のため、一箇所包囲網を開けていた可能性はあると思う。

 

「帰師には遏(とどむる)ことなかれ」 (母国に帰る敵軍はひき止めてはならず)など、

思わず、涙腺が緩んでしまう。

 

孫子の用法は、人間の尊厳をも忘れない。

思想書の香りもするから、好きだ。

 

参照 「孫子」 (岩波文庫) 金谷治先生訳注

 
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2014年 岡田准一君主演の大河ドラマ
軍師官兵衛』  


ドラマの中で、官兵衛が孫子を引用する場面に興奮し その度に喜んで書いた、『孫子シリーズ』です


軍師官兵衛にもはまり、
毎回熱く感想を投稿していたのですが、
メインの感想記事よりも、何故か訪問者様も多く、2019年の今でもアクセス解析の常連という、謎のシリーズ です。


藍より青い❗️


https://blogs.yahoo.co.jp/tomyu1999/66960033.html

 

 

2014年4月4日午後11:00 Up